stone、トムのチェロのこと

大友さんの日記を読んで、ジョン・ゾーンの新しいスペース、stoneの事を知る。
ジョンが新しい場所をニューヨークに作った、とは聞いていたけど詳しいことは知らなかった。


ドリンクやフード・サービス無し、チャージは全て出演者に還元、受付は若手ミュージシャンのボランティア、維持費はジョンが年に何回かベネフィット・コンサートをやることで出す、楽器は付近のミュージシャンの持ち寄り、というジョンらしい場所みたい。

音楽を聞くためにドリンクやフードなどの他の要素が無い方が良い、というのは前からずっと思っていた。だから維持や営業のためにやむを得ないとしてもライヴ・ハウスでのライヴはどうも性に合わない。
ライヴ・ハウスでの他の要素では、非日常を求める(ハレの日を求めて?)空気も性に合わない。音楽はもっと、日常的に、普通に、他の要素無く聞かれることがあっても良いと思う。そうではない音楽を否定するわけではないけど。

stoneももしこれから変な色(ジョンのスペース、というだけですごい色ついてるけど)やちょっとでも停滞した空気がでれば、あのはっきりした性格のジョンのことだからすぐ閉めるでしょう。

stoneのことについては良いナー、と思う。いろいろ思う。

昨日、トム・コラのことを思い出したら、去年、坂本弘道さんとトムのチェロについて聞いたことも思いだした。
坂本さんがヨーロッパにツァーに行ったとき(シカラムータ?ash in the rainbow?パスカルズ?)チェロが都合がつかず、トムの奥さんのカトリーヌ(ジョニュオー)の許可を得てトムのチェロを使わせてもらったらしい。
トムの死後、初めてケースから出したにも関わらずチューニングは全く狂っていなかったとのこと。
トムのチェロは通常の弦の他にエクストラ・ストリングがあり、それはエンド・ピンだけにつながれていてペグにはつながれてなかった。つまり一本の余計な弦がだらりとしていたわけだ。トムはそれを使って弦で弦をこすったり、その弦に手でひっぱってテンションを加えて演奏していたりしていた。その弦もそのまま残っていたとのこと。

これを聞いたときにはトムの健在振りをおしえてもらったような変な感覚になった。

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