続き、
その前に、この間、青山真治監督の「エリ・エリ・レマサバクタニ」を見に行った。
青山さんは青山さんがクリス・カトラーのドキュメンタリーを撮った時にちょっと手伝ったけど映画を見るのは初めて。すんません。
暴力温泉芸者、ヘア・スタイリスティックス、三島由紀夫文学賞の中原さんが主役、ということもあって見に行ったけどつまらんかったなー。見たことすら忘れそう。
とても鋭い映画評を書いていて(あまりにけなすから映画評の仕事が無くなったとどこかで書いていた。)音楽も小説もいつか自分で映画を撮るための通過点みたいなことを言っていた中原さんはこの映画をどう思っているんだろうね。
役者としてはなかなかだったけどね。
で、赤レンガ。
ネッド・ローゼンバーグ。
実は今までそんなに面白いとは思っていなかった。
20分間ノン・ブレスでのサックス演奏。前にも書いたとおりお風呂場エコーなみの反響がすごい会場なんで、ディレイ・タイム0.5秒なみのディレイをかけているようにさえ聞こえる。
あるフレーズを繰り返し演奏しその反響する音にまたフレーズを重ねていく。
まるでinCを思わせるほどの一人テリー・ライリー、一人ライヒ状態のミニマル演奏。
かなりかっこよかった。終わった後会場も大歓声。やっぱり地力のある人は違うのかも。
ネッドさん、今まで数回しか会ったこと無いのに覚えていてくれました。こういうことは素直にうれしい。
だから誉めているわけじゃないですよ。
ギュンター・ミュラー。
会場が広いからか、音のLRの振り分けがよくわかる。
やっぱり個人的にすごく好みの音。
機材は去年来たときに聞いた初期の5ギガのi-POD、ディレイとイコライザーのみという機材セットは変わってなかったようでした。i-PODには200程度の音源があると(去年は)言っていた。
他にも色々あるけど、やっぱり圧巻はノルベルト・モスラング。
モスラングかメスラングかムスラングか発音が微妙ですが、去年本人に聞いたらムとメとムの間くらいの発音だったのでどれでもいいか。どっちにしても日本人には難しい発音だった。
ストロボ状に光るライトの回路がつながる「バチッ、バチッ」という音と「ヴィ〜ン」といううなる音だけなのになぜあんなに表情豊かなのか。
京都でのセッションでは遠慮気味だったのがわかる全開の演奏。とにかく面白かった。一人しかいないのに2人揃ったvoice crac!を見た思い。
寒い会場なのに半袖T-シャツ一枚で、真っ暗の中ストロボ状に光るライトに浮かぶタコ入道みたいなモスラングの姿もかっこよかった。