
久しぶりにみなみ会館へ。九条通りの様子が変わっていてちょっと迷ってしまった。
さて、映画。よくできてました。本人のとった8mmの映像も含め、時系列に沿った数々の映像や家族や関係者の証言でダニエルの軌跡もよくわかるし、関係者(特に元マネージャー)の人生にまで迫っている。とても良くできたドキュメンタリーだと思う。
なのに見終わった後、どうにももどかしい感じが残るのは、結局ダニエルの苦しみは本当のところは本人にしかわからない、ということだろうか。
思えば昔、HOMESTEADレーベルが好きでHOMESTEADならば見つけたらとりあえず買っていたときがあった。
その時にジャケットのとんでもない絵にひかれてすぐ買ったのが「Yip,Jump Music」、まだレコードでした。
聴いてみたらとんでもない声、音程も無視で、でもとんでもなくきれいなメロディーの歌が聴けた。しかもそれはオルガンの上に置いたと思われるテレコで録音。テレコのボタンを押すガチャッという音もそのまま、失敗してやり直すところもそのまま、挙げ句の果ては途中でドアを開けてうるさいと怒るお母さんの声もそのまま。
最初はただのモンドだと思って笑って聴いていたけど、どうにもそのメロディーととんでもない声が忘れられず、次から次と手に入れられるダニエルのレコードを買っていった。
あとでそのレコードは本人がカセットで出していたもののレコード化であったのを知った。
その後はずっとリアル・タイムで聴き続けている。だから映像で見ることができるダニエルの心が壊れていく様は、その時買ったアルバムを思い返しながら見るとかなりショックだった。
画像はダニエルのアルバムの中で一番好きな「1990」。これも最初に心が壊れた直後のアルバムだと知ると重い気持ちになる。
とてもきれいで悲しいアルバムだからだ。ジャド・フェアとシミー・ディスクのクレイマーとの協力で出来たこのアルバムはダニエルのアルバムの中でも一番美しい曲が並んでいる。
特に「Some Things Last a Long Time」は歌詞も簡単だけどとても綺麗だし(簡単に聞き取れます。)これ以上ないくらい美しいメロディーで、一番好きな曲だ。


悪魔とダニエル・ジョンストンby皆川ちかさん
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悪魔とダニエル・ジョンストン
生きる伝説と化した天才シンガー・ソングライター兼アーティスト、ダニエル・ジョンストンの傑作ドキュメンタリー。