数十年に1枚の名盤「夢のはじまり」再々発

ディスクユニオンから須山公美子さんの86年作「夢のはじまり」が再再発されました。
曲、歌、プロデュース、アレンジ、多彩なバック・メンバーの確かで豊穣な演奏、そして驚異的な録音、全てのバランスが頂点にあるかのような本当に数十年に一度出るか出ないかの名盤です。


これは一昨年急逝したエンジニア藤井暁氏のアーカイブ集の一環としての再再発です。ゼロ・レコードからのリリース。リマスターは宇都宮泰さん、プロデュースはすきすきスウィッチの佐藤幸雄さん。

CDに移行しつつある時代にアナログでリリースされたためか、莫大な経費に見合うほど売れずいつの間にか消えてしまった(というと失礼だけど)名盤でしたが、やはり忘れられない人も多く2002年にCDで再発(その時のリマスター・エンジニアも宇都宮さん、今回は再リマスター)、しかしながらすぐ廃盤。

これほどの名盤が消えていくはずもありません。今回の再再発でもっと大きく話題になって多くの人に聴いてほしいアルバムです。

1曲目の「月夜の真空管」の弦の音にまず驚くでしょう。須山さんの曲と声に驚くでしょう。そしてラストの「すたあまいん」で終わると、しばらく他の音は聞きたくなくなる程すべての音が心に残ります。

今回、「夢のはじまり」リリース直後のツァーのライヴ音源「ただ一度の機会」と1stも同時再発。

ライヴの方は藤井暁氏の残したテープから編集、宇都宮さんがマスタリングしたものですが、発掘音源にありがちな劣悪な音質ではありません。
これも演奏、アレンジ、演奏共々素晴らしいです。「夢のはじまり」とはまた違う趣で「夢のつづき」のように美しいアルバムです。

これ、参加メンバーに飯島晃さんがいます。
故人である飯島さんは高柳昌行さんの弟子で大友(良英)さんの兄弟子に当たる方ですが、飯島さんが歌のバックをしてる演奏で初出ではないでしょうか?どうなのかな?

昔、磔磔で見た「夢のはじまり」レコ発ライヴも素晴らしかった。その時は暁くんと仲違いしてる真っ最中(結局そのままだったけど)だったので一言も話しもせず、でもアルバムとライヴの素晴らしさには素直に感動してた。

その時も録音してたはずだったけど、テープが見つからなかったのか、録音状態が悪かったのか発表はなしみたいですね。

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