三村京子「東京では少女歌手なんて」

 船戸(博史)くんのプロデュース第二作でもある三村京子さんの新譜。


 ジャケ写で昔のGOROか少年マガジンのグラビアを思わせる。(たとえが古い)でも赤い紗の入れ方が微妙に変な感じ。
デザイナーは小田島等さんだ。なるほど。シンプルだけど一筋縄ではいかないデザイン。

 で、音を聴くとジャケ写をイメージを裏切るかのような大人びた声に何故か安心する。

 でも不思議な声(唄)だ、と思う。

 昔の日本映画(昭和30年〜40年代)の女優が劇中で歌っていた様子を思い出す。うまい下手とかいうことではなく(三村さんは「うまい」と思いますが)、歌のうまさよりより表現力のほうが勝っている数々の女優陣の唄を思い出す。

 最近(でもないけど)では石井隆の名作「ヌードの夜」の余貴美子が歌うエンドテーマが素晴らしかったけど、それを聴いたときのことを思い出した。(曲調や歌い方は似てませんよ)

 曲は本当に全て良い曲なのだけど、良い曲であることに気がつく前に「三村さんが歌っていること」に取り込まれる。後で「あー良い曲だな」と気がついた。それだけ自然な歌い方なのだけど。決して無理にドラマチックになることもなく。

 船戸君のアレンジ、プロデュースも良いですね。楽器は小物以外、ギター、ベース、ドラム、二胡くらいで、しかもギター以外の楽器は殆ど目立たない感じのアレンジ。

 8曲目でようやくドラムが出てくるけど、ドラム、ベース、ギターだけなのにえらい豪華に聴こえる。

 アルバムを通して聴いた印象や曲順とアレンジ全てを考ぬいたようなプロデュースで、これ以上ないのではないかと思えるくらいの出来です。

“三村京子「東京では少女歌手なんて」” への2件の返信

  1. 嬉しいコメントを書いてくださり、
    まことに有難うございます。
    表ジャケ写は、印象が人によってブレるようです。
    東南アジアのアイドルのよう、
    という評言もいただきました。

    劇中歌唱のようであるとのこと、
    するどいご指摘だと思います。
    内容に広がりをもたせるために
    曲と歌詞の発想を色々な方向から持ち出しました。
    すべてを歌いきるために
    かつて演劇もやっていた阿部嘉昭さんのアドバイスにしたがって
    情感の乗せ方や発語、発声を、
    それまでフラットに歌っていたものから、変えてみました。
    物語を感じさせるような歌になればいいな
    と思います。

    船戸さんは、わたしの拙い演奏に
    音の魂を注入してくださり、
    またシンプルな編成と
    制作面での簡素な環境、短い期間、という少ない材料で
    最良のものを作るよう場を束ねてくださりました。

  2. ジャケットのことは見る人の年齢によって思うことが違うでしょうね。さすがに古い連想で申し訳ない。

    とにかく曲が良いですよね。他の人がカバーするのを聴いてみたい気がします。

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